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計算戦隊シソクレンジャー
第10話 怪鳥カッコー


 旅が進むごとに、3人の計算力が鮮やかになっていく。
 しかし、それに比例して、敵の攻撃も難易度を増していく。
 ある時。
 3人の前に、怪しい戦闘員が2人、問題の書かれた立て札を持って立ちはだかった!

〜100円のシャープペンシルと50円の芯のセットを5セット買い、1000円出しました。おつりはいくら?〜

+「おい、これ前にも出た問題じゃないか?」
−「いや、ちょっと待って!まだ何か書いてある!」

〜1つの式で解かなかったらビリビリ光線だよーん〜

×「何だと!1つの式で解けって…」
+「かけ算が先なんだろ、カケちゃんマン、先に計算しろよ!」
×「いや、これは先にたし算しないとかけ算できないだろ…」
−「つまり、今の僕らの力では無理……」

 ドーン!
 すさまじい雷鳴と共に、ビリビリ光線が3人を襲う。
 あえなく3人ともやられた!
 気を失う直前、戦闘員が謎の会話を残していく。
「ふっふっふ カッコー鳥(どり)がいればこんなの訳なかったものを…」
「おいっ!余計なことを言うなっ」

 その後、3人は正気に返った。
+「カッコー鳥って、言ってたな」
−「どんな鳥だろう」
×「うーん、どんな鳥かは分からんが、あの問題を解くカギになりそうだ。
  よし、3人で手分けしてカッコーを探そう。
  見つかっても、見つからなくても、日が暮れたらここで落ち合おう」
+、−「よし、わかった」

 3方向に散る3人。
 手当たり次第に聞いて回る。

 1日目。
+「カッコーという鳥を知らないか?」
 「いいや、知りませんなあ」

 成果なし。

 2日目。
−「カッコーという鳥がいるらしいんですが、どこにいるか知りませんか?」
 「さあのう、昔はこの辺にもたくさんいたもんじゃが、最近はとんと見かけんのう」

 ちょっと進展あり。

 3日目。

 きのうヒクちゃんマンが探していた辺りを中心に、探してみることにする。



×「すみません。
  このあたりにカッコーという鳥がいると聞いてきたんですが、ご存じありませんか?」
 「カッコーに会ってどうするのだ?」
 「是非旅のお供にと思っています。」
 「ワシがカッコーじゃが、なにか?」
 「え〜〜〜〜〜〜っ!?」

 カッコーの、あまりの大きさに驚くカケちゃんマン!
 話をする中で、いろいろなことがわかった。
 それは、この鳥がカッコーの中でも最も大きい「大カッコー」であること。
 計算の中では〔 〕で表されること。
 他に「中カッコー{ }」「小カッコー( )」がいること。
 計算の中でかっこを使うと、かけ算に優先してたし算やひき算もできるようになること。
 同じ式の中で小かっこ、中かっこ、大かっこが混ざっていた場合は、
 小かっこ、中かっこ、大かっこという優先順位で計算する決まりがあること。

「何と言っても、ワシはカッコー族の長だからな。
 計算も『トリ』になるのじゃ。わっはっは!」
 「おじさん、私たちと一緒に旅をしていただいてもいいですか?」
 「すまんが、わしは長いこと此処に住んでいるでのう。
  旅のお供というのはちょっとできんのじゃ」
 「そうですか…残念ですが…」
 「その代わりと言ってはなんじゃが、そなたがワシを必要とする時に、呼ぶとよい。
  地球の果てからだって、すぐさま駆けつけてお役に立とうぞ。
  数学ワンダーランドへの旅、がんばるのじゃぞ」
 「はい!ありがとうございます!」

 その日の夜。
 3人集まって、成果を話し合う。

 カケちゃんマンが見つけたのは、大カッコーだったが、
 タスちゃんマンが見つけたのは中カッコー、ヒクちゃんマンが見つけたのは小カッコーだった。
 どのカッコーも、旅のお供をするのは断ったそうだ。
 しかしその代わり、どのカッコーも、大カッコーのように、必要な時に呼べば駆けつけてくれる約束をしてくれたという。

 そこへ戦闘員が出てきて、新たな攻撃を仕掛ける。

〜30円の鉛筆と10円のシールが入った文具セットが8セットある。
500円を出したら、おつりはいくらだ?1つの式で計算せよ〜

+「こ、これは…かっこがいるぞ」
−「小カッコー!」



 地球の果てから猛スピードで小カッコー登場、コンビネーションに加わる。

500−(30+10)×8=500−40×8
             =500−320
             =180

−「320円だっ」

 敵の戦闘員を撃破。
 小カッコーは帰っていった。
×「見事にきまったなぁ」
 喜ぶ3人。

 その様子を、ワルちゃんマンが崖の上からこっそり眺めている。

 さらにその様子を水晶で見ている、ルート王国の魔導師コックドーの後ろ姿。
「ようやくカッコーを手に入れたか。
 まぁ奴らに聞こえるようにカッコーの話をした戦闘員たちの演技もよかったがな。
 ワルちゃんマンめ、あんな上から見ていて、やはり3人のことが気になると見える。
 あとは4人揃うことじゃな。そうすれば、こちらの思うツボよ。ふっふっふっふ…」