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計算戦隊シソクレンジャー
第4話 新しい仲間


 ビリビリ光線にやられるカケちゃんマン。
 討ち取れなかったことを悔しがる魔導師コックドーの後ろ姿。

 その後も問題が書かれた立て札は、カケちゃんマンの前に登場した。
 そのたびに、なんとかクリアするカケちゃんマン。
 もともと積田かけるは17歳なので、まぁかけ算の他にも一応四則計算はできるのだが、
 かけ算以外はそんなに得意ではないので、北へ北へと進むたびに、だんだん問題のレベルが厳しくなってきた。
(早く、他の仲間を見つけて、一緒に旅をしなければ。
 そうしないと、そろそろやられるぞ)
 少々焦り気味のカケちゃんマンであった。

 さて、カケちゃんマンが現在いるところからほど近くで、2人の人物が歩いていた。
 彼らは、タスちゃんマンとヒクちゃんマン。

 

 もちろん、タスちゃんマンはたし算が得意。ひくちゃんマンはひき算が得意。
 変身してカケちゃんマンになった積田かけると違い、タスちゃんマンとヒクちゃんマンは、生まれながらにこの格好である。
 つまりワッペンとマントを身にまとった状態で、この世に生まれてきた。
 それが「加」と「減」の秘宝であることは、2人ともまだ知らない。

 それぞれの本名は、南国にある加族の王子「タスマニア和田」、北国にある減族の王子「Sir.引地」である。
 2人は、数学ワンダーランドを目指す旅の途中で出会い、同じ所を目指しているという点で意気投合し、一緒に旅をするようになった。
 どっちかというと、ワンダーランドにあるといわれているお宝が目当てのタスちゃんマンの勢いに、 ワンダーランドに行けば何かいいことあるかも知れないぐらいにしか思ってなかったヒクちゃんマンが押されて着いていくことになったのである。
 性格は、タスちゃんマンは「タスマニア」だけに、何でも足そうとして 失敗しがちな猪突猛進キャラ。
 ヒクちゃんマンは 一見紳士のようだけど 優柔不断で、いざというときネガティブに考えがちなキャラである。

 カケちゃんマンの近くに来たということで、この2人もルート王国のレーダーに捕捉され、2人の前にも問題の立て札が立ちはだかった。
 やはり、立て札の先は結界が張ってあって、進むことができない。

「何だろう?」
「算数の問題じゃないか」
「何でこんなところに?」
「さぁな」

〜子どもが8人遊んでいます。5人帰りました。残りは何人でしょう〜

「簡単簡単。13人だ!」
「う〜ん・・・・ちょっとまって!」



 その瞬間、タスちゃんマンの頭上からビリビリ光線が降り注ぐ!



「タスちゃんマーーーーーーン!!」
「ヒ、ヒクちゃんマン…後は頼んだ…ガクッ」
「なんてことするんだ!くそっ、僕がもっと早く計算できてさえいれば…
 答えは3人だ!どうだ、聞いているか!」

 キラキラキラ…と音がして、結界が解除される。

「もっと、もっと力がほしい!」

 気絶したタスちゃんマンをママさんダンプに乗せて運びながら、ひくちゃんマンは思った。
 約20分後、タスちゃんマンが正気に返る。
 そこにまた、問題の立て札が立ちはだかる。

〜4mの物干し竿を2本買いました。全部で何mでしょう〜

「ちっくしょう。こんなの簡単だ!今度はやられないぞ!」

 またすぐ答えようとするタスちゃんマンの口を、後ろから慌てて押さえるヒクちゃんマン。

「ダメダメ!これはきっと罠だよ!」
「モガモガモガー!」

 ヒクちゃんマンの手を口からむりやり外し、タスちゃんマンは叫ぶ。

「そんなことない!簡単だい!答えは、6m!!」

 その瞬間、またもビリビリ光線が、くっついていた2人を襲う。
 2人ともあっけなく気絶。
 懲りないタスちゃんマン…。

 ヒクちゃんマンは夢を見ていた。
 夢の中でズリズリ引きずられている。
 ぼくは、地獄の番犬に連れて行かれるのかな…。

「…!」

 はっと目を覚ます。
 いや、ホントに引きずられてる。
 タスちゃんマンと一緒にママさんダンプに乗せられて、
 ズリズリ、ズリズリ。誰かに引きずられてる。
 タスちゃんマンはまだ気絶中。

「きみ、だれ…?」

 ヒクちゃんマンは恐る恐る尋ねる。
 ズリズリ引っ張る音が止まる。

「やあ、気がついたかい?」

 彼はゆっくり振り向いた。
 よく見ると、タスちゃんマンやヒクちゃんマンと同じようなかっこうをしている。



「僕の名前は積田かける。またの名をカケちゃんマン」
「カケちゃん…マン??」
「ビリビリ光線が落ちる音がしたから急いで来てみたら、
 物干し竿の問題の前で、君たち2人が倒れているのを見つけたんだ。
 まずは安全な所へ避難させようと思ったのさ」
「物干し竿……あっ思い出した!あの問題は!?」
「ああ、あの問題か。僕が撃破した」
「何だって…!」
「あの問題を解くには、乗の力が必要だったんだ」
「乗の力……?」

 いまいちよく意味がわかんない、ヒクちゃんマン。
 ちょっと引き気味である。

「……誰だお前は!」

 タスちゃんマンが正気に返った。

「さてはお前の仕業だな!この野郎!!」
「あっ、ちょっと待ってよ!この人は…」

 いきなり、カケちゃんマンに斬りかかるタスちゃんマン。
 しかし、カケちゃんマンは指一本であしらってしまう。
 そうして、3人は共にワンダーランドを目指すことにすることになった。
 しかし、どうもカケちゃんマンを好きになれないタスちゃんマン…。
 いけすかない野郎だぜ…。

 一方、この様子を水晶で見ているコックドーの後ろ姿。

「3人揃ったか。一度にやっつけるチャンスができたわい。
 それにしても、ビリビリ光線がまだまだ弱いわい。
 スンチーどもに、もっと光線を作るように要求しなければ…」