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計算戦隊シソクレンジャー
第6話 力を合わせて


 カケちゃんマン、タスちゃんマン、ヒクちゃんマンの3人は、実戦に備えて訓練をしている。
 しかし、どうも様子がおかしい。

「3+7×5は?」
「15だ!」
「またかよ!どうして全部たすんだよ!かけ算がついてるじゃないかよ!」
「昔から、数字を見ると全部たしていたんだよ。俺の国ではそれで成り立っていたんだ!」
「ここはお前の国じゃないんだよ!かけ算もひき算もあるんだから、全部たさないでくれ!」

 カケちゃんマンとタスちゃんマンの間で、おたおたしているヒクちゃんマン。

「じゃ次行くぞ!4+6×5は?」
「50だ!」
「違う!」
「なぜ違うんだ!今度はちゃんとかけ算したじゃないか!」
「これも何度も言ってるだろ!かけ算が先なの!」
「どうしてかけ算が先なんだ!説明しろ!」
「そう決まってるんだよ!」
「納得いかん!きさまの方が俺よりも先なんて!」

 おたおたしているヒクちゃんマン。
 このように、何度やってもうまくいかないのである。

「これ以上やっても無駄だと思うぜ。所詮、俺とお前は違うんだ。
 俺は一人で行動する!」
「待てよ!みんな揃わないと数学ワンダーランドの道が開くきっかけが始まらないって言ったのはお前じゃないか!」
「言ったさ。でもこんなストレスのたまる旅はまっぴらだ!
 おい、ヒクちゃんマン!お前はどっちにつくんだ!俺か!?それともあいつか!?」
「…いや、僕はみんな一緒がいいんだけど…」

 ほくそ笑みながら、この様子を水晶で見ているコックドーの後ろ姿。

「しめしめ、仲間割れか。やつらを倒すチャンスがやってきたぞ。
 おい、攻撃用意だ!この状況にぴったりの問題を出すのだぞ」
「はっ!」

「なんだい、このカケそば!!」
「うるさい!タスマニアデビル!!」

 なおも喧嘩を続ける2人。いつのまにか喧嘩のレベルも幼児並みに下がっている。
 そこに突然、問題文が書かれた立て札が現れる。

〜タスマニアデビルが3頭います。仲間割れして1頭逃げました。
 残りは何頭でしょう?〜

ヒクちゃんマン!「2頭!」

 キラキラキラ…正解!

コックドーが憤慨する。
「おい!この状況にぴったりの問題って、そう言う意味ではない!
 四則演算の混ざった問題だっ!奴ら今なら確実に誤答するだろうから言ったんだっ!
 こんな簡単な問題で無駄に経験値を上げさせおって…」

問題係がビビる。
「ひぇっ すみませんでした。今度は失敗しません…」

「何だ今の問題」
「ずいぶん簡単だったな」
「今の俺たちのような問題だったな」
「何だと!俺はタスマニアデビルじゃない!」
「俺だって!」

 やはりそりが合わない。せっかく正解したのに、あたふたしているヒクちゃんマン。

 そこへ、またもや問題の立て札が!

〜100円の鉛筆と50円の消しゴムが入っているケースが5セットあります。
 全部でいくらでしょう?〜

タスちゃんマン「150…」
ここでヒクちゃんマンが、タスちゃんマンの口を背後から押さえた!
カケちゃんマン「かける5!答えは750円だ!」

 キラキラキラ…正解!

 初めてコンビネーションプレーが成功した瞬間だった。
「おお、正解した後の力のみなぎり方がいつもと違うぞ!」
 コンビネーションが成功した場合、経験値がいつもより数倍高いらしいことに気づいた。
 力を合わせれば、難しい問題にも解決できることを思い知った3人だった。
 しかし、タスちゃんマンはちょっと面白くない。背後からいきなり口を押さえられたからである。
 しかし、数倍高い経験値を得て、力を合わせることも悪くないと考え始めている、タスちゃんマンであった。

 ルート王国では、魔導師コックドーの後ろ姿。
「あいつらめ…力を合わせて正解しおったわい。
 それにしても、ビリビリ光線源が弱いと問題の質もまだまだじゃわい。
 スンチーたちめ、邪念が入っていると見える。
 後で喝を入れておかねば…」

つづく。